北海道全域下の地震波減衰構造の推定をおこなった.当該地域の2つのM7クラスの内陸大地震は,低減衰域と高減衰域の縁に分布しており,それらの場所は速度構造の急変域(Kita et al., 2012)にも対応していた.北海道東部と南部下では,マントル内の上昇流と考えられるる高減衰域を確認した一方,活火山の空白域である大雪山系の西から石狩低地帯の下では,その傾向は顕著でなかった.また北海道での解析経験を生かし,四国下での減衰構造の推定も行い,四国山地の造山運動,地下構造と微動のセグメンテーションに関係があることも見つけた.これらの結果をまとめて作成した論文は,国際誌に計3本受理された.
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