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2013 年度 実績報告書

干渉SARで探るプレート辺縁域の変形と内陸地震の関係

研究課題

研究課題/領域番号 25800247
研究機関京都大学

研究代表者

福島 洋  京都大学, 防災研究所, 助教 (80432417)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワード断層 / InSAR / 地殻変動 / SAR / 合成開口レーダー / アルパイン断層 / 山崎断層
研究概要

プレート辺縁域における地殻の変形様式と内陸地震の関係を明らかにすることを目的とし、プレート辺縁域の活断層周辺における経年的地殻変動の測定に取り組んだ。解析対象地域としては、西南日本における山崎断層帯地域、ニュージーランド南島におけるアルパイン断層帯地域を選択し、いずれの地域についても、2006年末頃から2010年末頃の間に複数枚撮像されたALOS衛星PALSARの画像に合成開口レーダー干渉(InSAR)時系列解析を施し、変動時系列および変動の平均速度マップを得た。
山崎断層帯の解析には、当断層帯を含む範囲の画像10枚を用いた。得られた視線方向(東上方向)の平均速度には、大きさが数mm/year程度の空間的に相関を持つゆらぎが認められたが、これは主に対流圏のマイクロ波伝播遅延による見かけ上のものであると考えられる。また、山崎断層帯周辺に断層運動に起因する変形があるならば、断層帯を挟んだ相対変位があるはずであるが、このような傾向は見られなかった。このことは、当該断層帯が地殻のブロック境界を成し、ブロックの相対運動が地震発生へ向けた載荷をしているといった単純化したモデルが必ずしも適切ではないことを示唆する。
一方、アルパイン断層帯については、10のパスで撮像された画像200枚以上を用い、断層に沿って500kmに渡る領域の解析を行った。断層を挟んで北側と南側が相対運動をしている結果が得られ、その速度は視線方向(西上方向)で約10mm/yearと推定された。アルパイン断層については、過去の研究から、その変位速度が20-30mm/yearと推定されていたが、断層の走向等を考慮すると、今回得られた結果は過去の研究と調和的である。また、変位速度分布には断層に沿って空間変化が認められたが、これは断層の固着深度の違い、すなわち地震発生ポテンシャルの違いを反映している可能性がある。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] InSAR measurements around active faults: creeping Philippine Fault and un-creeping Alpine Fault2013

    • 著者名/発表者名
      Yo Fukushima
    • 学会等名
      AGU Fall Meeting
    • 発表場所
      San Francisco, USA
    • 年月日
      20131212-20131212
  • [学会発表] InSARによる活断層近傍の変動検出2013

    • 著者名/発表者名
      福島洋
    • 学会等名
      日本地震学会秋季大会
    • 発表場所
      横浜市、神奈川県民ホールおよび産業貿易センター
    • 年月日
      20131009-20131009
  • [学会発表] Correction of DInSAR noise using GNSS measurements2013

    • 著者名/発表者名
      Yo Fukushima
    • 学会等名
      The 4th Asia-Pacific Conference on Synthetic Aperture Radar
    • 発表場所
      つくば市、つくば国際会議場
    • 年月日
      20130925-20130925
  • [学会発表] InSAR measurements around Alpine Fault, South Island of New Zealand2013

    • 著者名/発表者名
      Yo Fukushima
    • 学会等名
      The 1st ALOS-2 PI Meeting
    • 発表場所
      つくば市、つくば国際会議場
    • 年月日
      20130919-20130919

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公開日: 2015-05-28  

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