研究課題
北西太平洋に設置した広帯域海底地震計記録をもちいて海洋リソスフェアを伝播するPo/So波の解析を行った。その結果、顕著な地震波速度の方位異方性が検出された。速度の速い方向は、Po/So波ともに地磁気縞模様に直交し、過去の拡大方向に平行である。また、方位異方性の強さはPo波で4 % 、So波で2 %程度であった。本研究で対象とした北西太平洋では、過去には人工地震探査で10 %を超える方位異方性の値が検出されたが、本研究結果ではその約半分の値であった。人工地震探査の結果が浅部のみの情報に基づいているのに対し自然地震をもちいた本研究はより海洋リソスフェア全体の特徴を表しているためと考えられる。観測結果は、オリビン結晶の選択配向を意識した弾性定数の異方性を導入した地震波伝播の三次元数値シミュレーション結果と調和的であった。
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Journal of Geophysical Research: Solid Earth
巻: 120 ページ: 5238, 5248
10.1002/2014JB011814