研究課題/領域番号 |
25800273
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
佐々木 洋平 京都大学, 理学研究科, 助教 (70583459)
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
キーワード | 回転球殻対流 / 圧縮性流体 / MHDダイナモ / 巨大惑星 / 縞状構造 |
研究実績の概要 |
ガス惑星・氷惑星の深部大気・中心核など、流体層が系のスケールハイトよりも大きな場合を念頭においた回転球殻中の圧縮性流体の対流運動とこれに伴なうダイナモ作用を数値的に調べることを目的とする。回転球殻中の圧縮性磁気流体を解くための数値コードを開発し、系の圧縮性、電気伝導度、自転角速度、球殻の厚さ、熱境界条件を変えた数値実験を広いパラメータ空間上で行なうことで、回転球殻中の圧縮性流体の運動とダイナモ作用を地球流体力学的視点から系統立てて整理する。併せて、現在の観測結果と相補的な理論的な知見と、今後観測が発展しデータが増加するであろう系外惑星に関する基礎的知見の提供を目指す。 平成26年度は、昨年度に開発した数値モデルの並列化および高速化を行なった.現在のモデルではコア数 128 程度で並列性能が頭打ちになっている.現実の惑星への応用を考える際にはさらなる高解像度計算が必要であり,次年度も継続して改良を行なう予定である. また,ガス惑星の上層大気を念頭に置いた「薄い球殻」での熱対流計算を遂行し,形成される表層帯状流の様相を調べた.従来の「薄い球殻対流」により生成される帯状流は積分時間が足りない遷移的な状況であり,より長時間の積分によって帯状流が融合していくことを示した.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
MHDダイナモの数値モデルの並列性能が高解像度計算を遂行するには十分ではなく、その改良が遅れている。
|
今後の研究の推進方策 |
現状のモデルは精度確認のためのベンチマークとしては充分であるため、これによって得られる数値解を基準として、離散化手法や数値解法の変更も視野に入れた上で、次年度も継続的に改良を行なう。
|