本研究の対象は、地球環境変動シグナルを反映しているとして、近年注目されている極中間圏雲(PMC:Polar Mesospheric Cloud)である。これを南極昭和基地のレーザーレーダー(ライダー)システムを用いて観測することを目指し、白夜期に発生の最盛期を迎えるPMCの高精度検出を妨げる昼間光(背景光)を大幅に抑制することが可能な受信系システムを開発した。これにより、南極昭和基地では初となるPMCの昼間観測に成功した。さらに、得られたPMCエコーの時系列データを解析することによって、PMCの消長に見られる数日スケールの変動のメカニズムについて新たな知見を得た。
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