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2013 年度 実施状況報告書

微生物岩の生物起源性を示す新規指標の確立

研究課題

研究課題/領域番号 25800280
研究種目

若手研究(B)

研究機関広島大学

研究代表者

白石 史人  広島大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (30626908)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード微生物堆積物
研究概要

本年度は,微生物堆積物の解析に用いられる微生物学的手法の確立に注力した.まず微生物の遺伝子解析については,九州大学比較社会文化研究院において一般的技術を習得した後,基礎実験を繰り返すことで微生物堆積物に適したプロトコルを開発しすることに成功した.また共焦点レーザー走査顕微鏡に関しても,微生物堆積物の観察に適するようカスタマイズを行った.特に堆積物表面の細胞外高分子を標識し,三次元で表現することが可能になった.これらの技術確立により,次年度以降の研究を機動的に実施できる体制が整った.
国内の微生物堆積物の調査については,長湯温泉(大分県)と入之波温泉(奈良県)に加え,新たに本研究課題に適していると判断された木部谷温泉(島根県)において実施した.また当初の調査予定地である下位田トゥファ(岡山県)よりも,上野トゥファ(岡山県)の方が本研究課題に適していることが明らかとなったため,そちらで調査を実施した.野外においては微小電極測定を行い,室内実験のための堆積物・水試料の採集も行った.堆積物試料については薄片観察,細胞外高分子を染色した三次元観察,FISH法などによる微生物の分布観察などを行い,また遺伝子解析についても現在進行中である.
最終年度の研究対象である,過去の微生物岩についても予備的検討を行った.当初,国外産の微生物岩のみ使用予定であったが,国内の研究対象候補として手取層群に見られる炭酸塩ノジュールに着目し,本研究課題に対する適性を評価した.また,海外の研究協力者が3月に来日されたのに合わせ,利用可能な微生物岩試料についても打ち合わせを行った.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

地球微生物学的手法の確立については予想以上の進捗があった.また,野外調査もほぼ予定通りに実施された.一方,微生物堆積物の局所化学分析については,一部の使用予定機器の不調などもあり,やや遅れている.

今後の研究の推進方策

微生物堆積物の局所科学分析については,今年度実施予定分を来年度できるだけ早いうちに実施する.その他については,当初の計画通り実施する.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 学会発表 (4件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] Evolution of life and Earth environment elucidated from microbial mineralization

    • 著者名/発表者名
      Fumito Shiraishi
    • 学会等名
      Hiroshima International Symposium on Future Science (Hi-SFs) 2014
    • 発表場所
      広島
    • 招待講演
  • [学会発表] Fossil cyanobacteria as a potential pH proxy for Phanerozoic ocean

    • 著者名/発表者名
      Fumito Shiraishi
    • 学会等名
      日本地球惑星科学連合2013年大会
    • 発表場所
      千葉
  • [学会発表] トゥファ堆積物から推定される微生物岩組織の規制要因

    • 著者名/発表者名
      半澤勇作,奥村知世,白石史人
    • 学会等名
      日本地球惑星科学連合2014年大会
    • 発表場所
      横浜
  • [学会発表] 微生物鉱物化における細胞外高分子の役割:島根県木部谷温泉の例

    • 著者名/発表者名
      中村有希,白石史人
    • 学会等名
      日本地球惑星科学連合2014年大会
    • 発表場所
      横浜

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公開日: 2015-05-28  

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