地球の最深部は内核と呼ばれ、主に鉄から成ることが知られています。本研究では、レーザー加熱式ダイアモンドアンビルセルとX線非弾性散乱を組み合わせることで163万気圧、3000ケルビンまでの極限条件下での鉄の音速・密度の同時決定に成功しました。 実験で得られた結果を地震学に基づくモデルと比較することで、鉄の縦波速度と密度は実際の地球内核より高い値を示すことが明らかになりました。つまり、内核中に含まれている鉄以外の元素は、鉄の縦波速度と密度を共に減少させる効果を示す必要があります。そこから地球内核に含まれる軽元素としては、水素・珪素・硫黄である可能性が高いことを突き止めました。
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