地球中心核中のケイ素の量に制約を与えるため、高圧下における融解相関係を調べた。131万気圧における共融組成のケイ素量は2.6 wt%以下であり、共融組成のケイ素量は圧力と共に急激に減少することが分かった。ケイ素が外核の唯一の軽元素であると仮定すると、外核の密度を説明するためには約12wt%のケイ素が必要である。その場合、液体よりケイ素に富むCsCl型の鉄ケイ素合金が内核として結晶化する。これは、外核(液体)中の軽元素の量は内核(固体)中のそれよりも多いという地震波観測と矛盾するため、ケイ素は核の主要な軽元素ではないことを示唆している。
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