研究課題
若手研究(B)
隕石に含まれる水質変質鉱物は,太陽系初期の水の情報を保持していると考えられる.本研究では隕石鉱物の酸素および水素の同位体ドープ実験を行った後,二次イオン質量分析計で分析することにより,隕石中の水質変質鉱物の持つOH基の挙動を明らかにすることを目的としている.本年度は,二次イオン質量分析計による多結晶体実験試料の酸素同位体分析,低融点メタルを用いた水素のバックグランド低減および600K以下までの熱水実験装置の入手を行い,現在,1400K以下までのソープションポンプに吸着させた18Oガスを用いた酸素拡散実験装置のくみ上げを行っている.
2: おおむね順調に進展している
二次イオン質量分析計を用いて,OH基の挙動観察に有用な18Oおよび2Hの同位体プローブの分析を日常的に行っており,低融点メタルをエポキシの代わりに用いた試料調製による水素のバックグランド低減などの技術ノウハウの蓄積も行うことができた.当初予定していた熱水実験系のみならず,酸素ガスのみの挙動を知るための拡散実験を行う装置の立ち上げも始めており,おおむね順調に進展していると考えている.
酸素ガスを用いた拡散実験装置のくみ上げを完了し,メタル試料を用いた水質変質実験および水質変質鉱物を用いた酸素,水素のドープ実験を行う.その後,計画通りに二次イオン質量分析計での同位体分析を遂行する予定である.
新たに立ち上げ中の酸素ガス拡散実験装置の部品および加工費用として必要となるため.酸素ガス拡散実験装置で用いる石英製の炉心管やガスライン等の購入および真空部品の加工に用いる.
すべて 2014 2013
すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 7件)
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