申請者らが近年化学合成を達成した有限長のSWNT[4]シクロクリセン([4]CC)および[4]シクロアンタントレニレン([4]CA)を用いることで,単層カーボンナノチューブ(SWNT)と内部空間に包接されたフラーレンとの会合体(ピーポッド)の構造や,その相互作用について新たな知見を得た. 具体的には,[4]CCがフラーレンを史上最強レベルに強固に包摂することを明らかにした.また,この極めて強い会合力にも関わらず内部のフラーレンが自由に回転可能であることを見出し,これを利用したフラーレン誘導体を回転軸とした分子ベアリングの構築を達成した.
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