研究課題
若手研究(B)
分子間相互作用の一つである水素結合は、物質の発光挙動を誘起する効果がほとんどないと考えられてきた。本研究では、相補に強固な分子間水素結合を有する発光性イリジウム(III)錯体を構築することで、水素結合による発光挙動の誘起効果を検討した。得られた錯体の発光挙動を調べた結果、水素結合を有するダイマー体は、水素結合を有しないモノマー体に比べ、発光強度を示す発光量子収率が2倍程度に増強され、水素結合によって発光挙動が誘起される錯体系の構築に成功した。
化学