研究成果の概要 |
求核部位の隣接位への「不斉点の導入」ならびに「水素結合形成を可能とする官能基の導入」を主たる設計指針とする新規求核触媒の開発を目的とし、1,2,4-トリアザジホスホールを母骨格とする新規触媒の合成を行った。その結果、トリアザジホスホール骨格の短工程構築に成功した。合成した化合物は求核触媒としての利用は困難であったもののブレンステッド塩基として作用することが明らかとなった。さらに触媒設計を見直し、第四級アンモニウム部位を水素結合ドナーとする新規二官能性不斉有機強塩基触媒の開発を行った。その結果、第四級アンモニウム部位が水素結合ドナーとして適切に作用し立体制御に関与することが示唆された。
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