研究課題
昨年度はアクセプター性を持つジケトピロロピロール(DPP)と新規に開発したジチエノナフトチアジアゾール(DTNT)を共重合したポリマーを用いたがLUMOのエネルギー準位が低くなりすぎたためにフラーレン誘導体(PCBM)に対し光電子移動が起こらず太陽電池として機能しなかった。本年度は昨年度の結果を受けて、DPPとの共重合したポリマーでPCBMとの組み合わせにおいて最大のエネルギー効率が得られるようなドナー性のポリマーの開発を行なった。DTNTの難溶性と低いLUMOを与える構造を改良し、1)可溶性置換基としてアルキルチオフェンを導入したDTNT-Tあるいは2)部分構造をチアジアゾール骨格からジアルキルピラジン骨格に変化させたDTBQをモノマーとして新たに開発した。これらを基に合成したポリマーDTNT-T-DPP(P1)とDTBQ-DPP(P2)はバンドギャップが1.31 eV、1.37 eVとDTNT-DPPと同程度であり、LUMOは-3.95 eV、-3.92 eVでどちらもPCBMに光電子移動が可能なエネルギー準位であった。ポリマーとPCBMが1:3の時に最高効率が得られP1、P2でそれぞれ1.46%、3.29%の光電変換効率が得られた。
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