近年,充填カラムと異なる種類の分離カラムとして,透過性の高いモノリス型カラムが注目を集めている。キャピラリーサイズのモノリスカラムはin situ重合法により調製されるが,現在の加熱炉を用いる方法では,シリカ系モノリスの場合は調製に約5日間の長時間を要している。マイクロ波を用いた加熱法では,マイクロ波吸収性物質の内部から急速に加熱されるため,内部の温度が外壁などの温度より高くなり,反応時間の大幅な短縮や収率・選択性の向上など様々な効果が現れる。そこで本研究は,マイクロ波を照射することによってモノリスの骨格と細孔の生成時間を短縮し,高性能キャピラリーカラムの迅速調製法の開発を目指した。
|