蛍光性のシリル化希土類金属錯体が、ホルミル基を有する希土類金属錯体と3-アミノプロピルトリエトキシシラン間のシッフ塩基形成反応を用いる簡便な手法により得られた。その錯体を用い、逆ミセル法によって希土類金属錯体化学修飾シリカナノ粒子(R-SNPs)を合成した。光安定性、pH 依存性、蛍光寿命などの蛍光特性について、シリカナノ粒子内に固定化された錯体では錯体単体のときと比較して大幅に性能が向上した。また、R-SNPsは優れた水分散性を示し、擬似生体環境中においてもほとんど凝集しなかった。さらにR-SNPsは、アフリカミドリザル腎臓由来細胞の蛍光イメージング用のラベル化剤として用いることができた。
|