本研究では、BEDT-TTF(Bis(ethylenedithio)tetrathiafulvalene)誘導体をドナー分子とした電荷移動錯体の自己組織化単分子膜を作製することで、単分子膜モット絶縁体の構築と、これをチャネル層としたモット転移型電界効果トランジスタの実現を目的とした。得られたデバイスからは、n型の電界効果が観測され、200μmに及ぶ広範囲なシングルドメイン単分子膜の形成が示唆された。ON/OFF比や電界効果移動度はバルク結晶のFETと比較して高い値となっており、単分子膜構造の優位性を示す結果となった。
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