研究課題/領域番号 |
25820004
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
佐々木 徹 長岡技術科学大学, 工学部, 准教授 (60435419)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 応力特異性 / 圧電材料 / 異方性材料 |
研究概要 |
本研究は,ピエゾ特性を利用し,解析および実験の両面からのアプローチにより,異材接合体の応力特異性評価手法の確立を目指すものである.本年度は,実施計画に基づき,主に以下の3点についての検討を行った. 1)予備実験として,いくつかの圧電材料の試験片に対して,基本特性を把握するために,i)電圧-変位特性,ii)変位の経時特性,iii)変位の応答性を求める実験システムを構築し,実験を行った。解析または実験において用いる予定の圧電材料の基本データを取得した.また,異方性材料の試験片に対して,材料特性の評価を行った. 2)圧電材料と異方性材料の基礎関係式の整理を行った。圧電材料と異方性材料の基礎関係式には,いくつかの条件下において,類似性があることを明らかにした.主に,圧電材料における電場成分が,異方性材料における面外せん断応力成分に対応することが分かった.この類似性を利用し,き裂問題,楕円孔問題などにおける定式化を行い,両材料における各物理量が同様な形式で表示されることを分かった.さらに,各物理量の対応関係の定量的な評価を行った. 3)圧電/圧電異材接合体の特異応力解析を行うために,2)の両材料における類似性を踏まえ,各種条件下での特異応力解析における定式化を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当該年度に予定していた計画はほぼ実施することができた.加えて,圧電材料と異方性材料の類似性について検討し,研究を進めた.特異応力解析についてはいくつかの課題はあるものの,来年度の検討事項と対応させながら,実施する予定である.また,査読付き論文は1編受理されており,2編投稿中である.以上より,おおむね順調に進展していると判断する.
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画に大きな変更はなく,今後も実施計画に基づき進める予定であり,来年度は,1)試験片作成・評価、2)圧電/弾性異材接合体の特異応力解析を行う.
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次年度の研究費の使用計画 |
年度途中で所属機関が変更することが決定したため,研究の進捗状況を踏まえ,次年度に新所属機関にて経費を執行した方が研究遂行などにとって有益と判断し,次年度使用額が生じた. 実施計画に基づき,1)試験片作成・評価、2)圧電/弾性異材接合体の特異応力解析を行う.これらの遂行のために,設備備品費として数値計算用のワークステーションを購入する予定である.消耗品としては,試験片材料費,ひずみゲージなどを購入する予定である.また,成果発表のための論文掲載費,旅費などを計上する予定である.
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