研究課題
本研究は,ピエゾ特性を利用し,解析および実験の両面からのアプローチにより,異材接合体の応力特異性評価手法の確立を目指すものである.本年度は,昨年度までの成果(特異応力解析、サンプル作成など)を踏まえ,圧電異材接合体における特異性挙動の実験測定と特異性評価手法の検討を行った.特異性挙動の実験結果から,圧電材料に生じる電気的な特異性挙動の測定は,試験片作成,実験環境の整備などにおいて,外乱などに非常に敏感であることが明らかになった.また,圧電材料と異方性弾性材料の力学解析理論の精査を行い,特異応力場においても圧電材料と異方性弾性材料の解析理論の類似性が成立することが明らかになった.実験手法および解析理論におけるいくつかの検討から,圧電異材接合体の特異性挙動の評価に対して,解析理論の類似性を用いることが有効であることが分かった.そして,弾性材料の実験結果と解析理論の類似性を用いることにより,代替的に圧電材料の特異応力場を評価できる可能性があることが分かった.具体的な代替評価手法の確立は今後の課題となった.
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材料(日本材料学会)
巻: Vol.64,No.6 ページ: 486-492