レーザ超音波計測は、照射レーザの集光によってのみ位置分解能を上げているため、極小物体に対する高精度な計測ができない事が問題である。そこで、光の波長以下の極小領域において近接場光を利用したレーザ超音波計測を実現するために、プリズム界面での全反射によるエバネッセント光を利用してアルミニウム試料に超音波の励起を試み、超音波の発生についての実行可能性を評価した。プリズム-試料間は密着した閉じた系を形成しており、プラズマの発生によって約10倍増強された超音波が生成できることを確認した。今後、先鋭なプローブの先端における近接場光を利用して、光の回折限界以下の極小領域での超音波計測の可能性が考えられる。
|