半導体/LED 向けウエハ等の次世代ナノ平滑面に要求される微小欠陥の高精度検出実現に向けて,ナノ間隙での微小熱収支変化を利用した全く新しい欠陥検出原理を提案した.μWオーダの微小摩擦熱を高感度に検知するマイクロ熱検知素子を作成するプロセスを構築してプロトタイプ素子を設計・試作し,その基礎特性を評価した.検出対象との接触インパクト及び軽微な摩擦に伴い発生した微小熱を検知することで,先端径40 nmの接触子との接触を検知できることを実証するとともに,マイクロ熱検知素子-測定面間に温度勾配を設定して熱収支場を生成することで,摩擦熱に依らずに素子と欠陥との近接を検知できる可能性を実験的に明らかにした.
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