本研究では,内部粒子径が10nm程度の磁気機能性ナノ流体(磁性流体)を取り上げ,光や音により非接触で熱物性変化等の計測を行い,磁場による流体内部構造変化と物性変化の相関性を精査することを目的とした.実施事項・成果は次の通りである.①強制レイリー散乱法により熱拡散率の計測を行った.その結果,熱拡散率が磁場印加後から経時的に増減するといった特徴的な変化や異方性が捉えられた.②超音波流速分布計測(UVP)を用いて,UVP+PD法によるレオロジー特性の推定を行った.測定システムの問題からレオロジー特性の推定には至らなかったが,乱流下の流動計測に成功し,特徴的な乱流構造の変化が捉えられた.
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