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2014 年度 実績報告書

アルコール燃焼反応モデルの系統的構築へ向けた反応素過程の研究

研究課題

研究課題/領域番号 25820060
研究機関名古屋大学

研究代表者

菅野 望  名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (40529046)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード化学反応素過程
研究実績の概要

アルコールの着火・燃焼で重要となるヒドロキシアルキルラジカルとO2の反応について,理論,実験により検討を行った.理論検討においてはα-ヒドロキシメチルラジカル(CH2OH)とO2の反応について準古典トラジェクトリー計算とRRKM/支配方程式計算の比較,β-ヒドロキシエチルラジカル(CH2CH2OH)とO2の反応のRRKM/支配方程式計算による反応速度定数,反応分岐比の温度,圧力依存の予測を行った.
CH2OHとO2の反応の準古典トラジェクトリー計算ではHOCH2OO中間体からホルムアルデヒド(CH2O) + HO2ラジカル生成過程に関して,ポテンシャルエネルギー曲面の鞍点付近ではなく CH2OH + O2 経路と CH2O + HO2 経路が隣接する領域に存在する valley-ridge 変曲点付近を通過する軌跡も確認された.このことは該当反応の非統計的振る舞いを示唆するが,その寄与はわずかであり,通常想定される温度温度範囲においては統計力学を基にする RRKM 理論による予測と一致した.このことからα-ヒドロキシアルキルラジカルにおいても RRKM 理論/支配方程式解析による理論計算が有効であると考えられる.
CH2CH2OHとO2の反応に関して RRKM/支配方程式解析により室温, 7.6 Torr における反応分岐比を検討し,HOOCH2CH2O 経由で 2CH2O + OH, HOOCH2CHOH 経由でヒドロキシオキシラン (cyc-CH2OCHOH) + OH, HOCH2CH2OO への安定化, HOOCH2CHOH 経由でビニルアルコール (C2H3OH) + HO2 が生成する経路の収率がそれぞれ 48%, 31%, 17%, 4% であることが明らかになった.また室温,大気圧条件化では 96% が HOCH2CH2OO へ安定化することが示唆された.

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公開日: 2016-06-01  

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