高分子材料は工業的に幅広く用いられているが,その物理像は複雑なため,物性の定量的予測は困難である.本研究では,計算可能な時間領域は狭いが高分子物性を定量的に求めることができる分子動力学(Molecular Dynamics: MD)と,定性的だが広い時間領域で高分子物性を求めることができるLangevin Dynamics (LD)とを接続することで,広範な時間領域にわたる定量的な高分子物性の推定を試みた.MDとLDとの接続にはMDの計算可能な時間領域をマイクロ秒程度まで拡張する必要があるため,MDシミュレーション高速化のための新規相互作用計算手法を開発した.
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