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2013 年度 実施状況報告書

CFRPと金属の接着部の疲労耐久性能を予測するための有限要素モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 25820072
研究種目

若手研究(B)

研究機関岐阜大学

研究代表者

古屋 耕平  岐阜大学, 工学部, 助教 (40580056)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード減衰予測 / モード解析 / CFRP / 動解析 / 有限要素法 / 粘弾性 / 接着構造
研究概要

CFRPと金属の接着構造物の動特性を予測する有限要素モデル,特に減衰特性に着目したモデルを構築するために①異方性を有するCFRPの弾性率,減衰係数の同定と異方性減衰を考慮したモデル化,②接着剤(エポキシ樹脂)の粘弾性特性の同定とモデル化,③CFRPとステンレスを接着した短冊試験片の動的試験と①②のモデルと同定結果を利用したモデルの精度検証を行った.①CFRPの減衰係数の同定では,積層構成が異なる4種類の短冊試験片を用意し,非接触加振,非接触応答計測が可能な試験機で曲げモード,ねじりモードのモード減衰比を同定しCFRPの積層構成,変形モードに依存した減衰係数(異方性減衰)を同定した.また加速度センサーを用いたハンマリング試験で同定した場合と比較して,非接触試験で同定した減衰係数は小さくなる傾向にあることがわかった.異方性減衰を考慮可能な有限要素モデルを構築し,作成したフレーム型の未接着CFRP構造物の動特性,変形モードに依存したモード減衰比を定性的に予測可能であることを示した.②接着剤(エポキシ樹脂)の粘弾性特性の同定では動的粘弾性測定装置を用い, WLF式に基づき温度-周波数変換を行い,温度依存の粘弾性特性から周波数依存の粘弾性特性を推定した.またその周波数依存性を考慮可能なモデルを構築した.そしてCFRPと金属の接着構造物の動特性を予測するための基礎検討として③CFRPとステンレスを接着した短冊試験片の動的試験を行い,①②のモデルを組み合わせたモデルの予測精度を検証した.その結果,固有振動数の相対誤差5%,モード減衰比の相対誤差30%程度であり,現状のモデルではモード減衰比の定量的な予測が難しいことがわかった.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初の計画通り検討項目①異方性を有するCFRPの弾性率,減衰係数の同定と異方性減衰を考慮したモデル化,②接着剤の粘弾性特性の同定とモデル化,③CFRPとステンレスを接着した短冊試験片での予測精度の検証を実施したが,モード減衰比の予測精度が低く,各項目の再確認が必要な状況にある.また短冊試験片,フレーム型未接着CFRP構造部の実験においてもモード減衰比の同定結果にばらつきがあり,予測精度の良しあしを議論するためには統計処理が必要であると考えられ,それらの検討は不十分であることからやや遅れていると評価した.

今後の研究の推進方策

次年度では①CFRPの減衰モデル,②接着剤の減衰モデルの見直しを行い予測精度の向上を図る.具体的には試験方法,試験条件を見直し物性値の同定精度を向上させる。モデル化では粘弾性モデルの変更などを検討する.またばらつきを有する物性値から予測したモード減衰比のばらつき幅を評価するために統計処理の導入を試みる.接着構造物の検討ではCFRPとステンレス鋼を接着したフレーム型構造物を作成し,複雑構造物における動特性,モード減衰比の予測精度を評価する.さらにCFRPとステンレス鋼を接着した短冊試験片の場合と比較して、複雑構造物を対象にした場合の予測精度の変化を確認する.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] CFRP構造物の異方性減衰を予測するモデル化手法2014

    • 著者名/発表者名
      古屋耕平、大橋寛之、松村雄一
    • 学会等名
      Dynamics and Design Conference 2014
    • 発表場所
      上智大学 四谷キャンパス
    • 年月日
      20140826-20140826

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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