社会性昆虫,魚や鳥の群れで観察される群知能をマルチロボットシステムへ応用することを目指す研究領域はスワームロボティクスと呼ばれる.これまでの研究の多くは群れ行動の生成に主眼を置いており,生物の群れがみせる振る舞いの再現のために生物学の知見に基づく行動規則を埋め込む形でロボット設計がしばしば行われている.本研究では,汎用性の高い設計である進化ロボティクスアプローチを採用し,群れ行動の高度化,およびそこに潜む協調メカニズムの解析を図った.進化ロボティクスのための分散計算環境の構築,動物行動学に基づく群れ行動解析,および実機ロボットでの検証実験を行った.
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