本研究では、窒化物半導体太陽電池の高効率化を目指し、新規格子整合基板の開発を行っている。具体的には、一度異種材料基板(酸化物など)上へ窒化物半導体薄膜をエピタキシャル成長させ、それを剥離することで、所望の格子定数とバンドギャップを有する窒化物半導体テンプレートを作製する。 平成26年度は、In組成の高いInGaAlNテンプレート基板の作製を目指し、InN、InGaN、InAlN薄膜を高品質化するプロセスの開発を行った。イットリア安定化ジルコニアを基板として用いることで、低転位密度の高In組成窒化物薄膜が得られることが分かった。また、それらの薄膜は容易に安定化ジルコニア基板から剥離することが可能であり、窒化物自立基板作製の可能性を見出した。
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