電子部品等で使用される強誘電体材料であるBaTiO3について、スクリーン印刷法での厚膜形成について検討した。厚膜はパターニングが容易で量産性に優れるが、バルクセラミックスに並ぶ電気特性を得ることは困難であった。そこで、スクリーン印刷を利用した配向性厚膜形成手法について検討した。添加物により粒成長を促すとともに、基板からの応力を利用することで分極軸方向へ配向した厚膜が形成可能であり、特性が向上することを見出した。この手法を用い、(BaCa)(TiZr)O3系の配向性厚膜を作製したところ、バルクセラミックスで得られた残留分極値11.0μC/cm2を超える14.9μC/cm2が得られた。
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