研究課題/領域番号 |
25820134
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
福田 憲二郎 山形大学, 理工学研究科, 助教 (40613766)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 有機トランジスタ / プリンテッド・エレクトロニクス / 有機半導体 |
研究概要 |
チャネル長10μm以下の塗布型有機トランジスタにおいて、20V駆動で移動度1.0cm2/Vs以上を達成した。 ソース・ドレイン電極にはインクジェット形成した銀電極を用いた。インクジェット装置の適切な制御によってチャネル長5μmの短チャネルトランジスタの作製に成功した。半導体層には新規塗布型低分子半導体をディスペンサ装置によって成膜した。電極/半導体電化注入を改善するための層として、ペンタフルオロベンゼンチオール(PFBT)の自己組織化単分子膜(SAM)によってソース・ドレイン電極を修飾し、ソース・ドレイン電極の仕事関数を4.7eVから5.4eVまで変化させることに成功した。以上によって、チャネル長5μmの塗布型トランジスタにおいて、20V駆動で移動度1.2cm2/Vsを達成した。また、コンタクト抵抗の値はおよそ4kΩ・cmであり、これは世界的に報告されている塗布型有機トランジスタの中では最も小さい値である。さらに駆動安定性やフレキシブル基板上に作製した塗布型有機トランジスタの機械的安定性も測定し、良好な水準を確保していることを確認した。 以上の実績は印刷プロセスによる有機トランジスタの新しいデバイス応用への可能性実証に向けた着実な進展を示している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画の通り、チャネル長10μm以下の塗布型有機トランジスタにおいて、20V駆動で移動度1.0cm2/Vs以上を達成したため、順調に進展していると評価できる。 ソース・ドレイン電極にはインクジェット形成した銀電極を用い、半導体層には新規塗布型低分子半導体をディスペンサ装置によって成膜した。インクジェット装置の適切な制御によってチャネル長5μmの短チャネルトランジスタの作製に成功した。電極/半導体電化注入を改善するための層として、ペンタフルオロベンゼンチオール(PFBT)の自己組織化単分子膜(SAM)によってソース・ドレイン電極を修飾したトランジスタにおいて、20V駆動で移動度1.2cm2/Vsを達成した。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度に得られた単体の作製手法を用いて、実際に塗布型有機集積回路を作製し、高速動作を実現することを目指す。応答速度の測定にはリングオシレータまたはインバータでの測定を予定している。最終的には蒸着・フォトリソグラフィを用いた有機集積回路に匹敵する、10~20V の駆動電圧での1段あたりのシグナルディレイ1~10μsを目指す。
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