酸化ガリウムを利用したデバイス製作を目標として、元素組成及び結晶構造の観点から、成膜条件を詳細に検討した。X線回折法を利用して膜の結晶構造を評価したところ、基板の種類とは関係なく、酸化ガリウム膜厚が厚くなると膜の配向性が向上することが分かった。また、酸化ガリウム膜の光学特性を既存の透明導電膜材料のものと比較することで、透過可能な波長域がはるかに広いことが確認できた。さらに長時間の熱処理を試みたところ、40時間の熱処理を施したGa2O3:SnO2膜の導電率は、約1.75 uS/cmであり、10分間の熱処理を施したGa2O3:SnO2膜の導電率と比較すると、5桁もの導電率向上を達成した。
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