相関を有する複数の情報源から生起した固定長のデータ列を、非同期的に動作する分散した符号化器で独立に圧縮符号化し、復号器で同時に復号する非同期型分散データ圧縮に対して以下の成果を挙げた。 (1)非同期的な動作から生じる符号化遅延の最大値がデータ列長と共に変化する場合における、圧縮率の理論的な限界を明らかにした。(2)情報源の統計的性質が未知の場合でも対応できるデータ圧縮法の存在を示した。(3)データ列長が長くなるに連れて復号誤り率が指数関数的に減少するデータ圧縮法の存在を示し、その指数部分を閉じた式で与えた。
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