研究課題/領域番号 |
25820156
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
韓 承鎬 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 助教 (10400714)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 多入力他出力通信 / 完全相補系列系 / 高速処理 |
研究概要 |
平成25年度の研究の実施を通じて,アダマール行列と離散フーリエ変換行列を用いた完全相補系列系の一般的な構成法を開発した. 本研究で用いる完全相補系列系の一般的な構成法は,すでに研究代表者らによって提案しているが,実用の際には高速処理の可否とハードウェア実装の複雑度が応用の鍵となっている.特に多入力多出力通信システムにおいては,回路規模が用いる送受信アンテナの数のかけ算で増加するため,通信システムの性能を維持しながら回路規模を大幅に縮小できる特殊な完全相補系列系の構築法の確立は,理論と実用の両面で重要な意味を持つ.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
高速処理が可能な完全相補系列系の構成法において,以前は高速アダマール変換と高速フーリエ変換が適応可能な完全相補系列を別々に生成していたが,平成25年度の研究の実施を通じて,統一的に二つの高速変換を応用できる完全相補系列系の構成法を開発した.
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度においては,前年度の研究で確立した新しい完全相補系列系の構成法で生成した系列系を用いた通信システムの性能評価をテーマに,一般的な通信システムとの計算量の比較,電子素子の非線形性によるクリッピングや高速移動で生じるドップラー周波数シフトが通信システムに与える影響などを評価する.
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次年度の研究費の使用計画 |
研究調査を予定していた学会が日本国内開催となったため,渡航費用の残額が生じたが,その中の一部は参考資料の電子化に必要な物品購入と学会誌掲載のための英文校正に使用した. 研究調査およびホームページ上での研究成果掲載の周知費用に使用する計画である.
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