本研究では、無線周波数資源高度利用技術の開発を目標に、通信路間干渉のない完全相補系列系を用いたCDMAシステムと、通信路容量を増やす多入力多出力(MIMO)技術の結合に関する研究を行った。その結果、1)実装時にハードウェアの複雑度を大幅に削減できる完全相補系列系の一般的な構成法を提案し、2)送信機と受信機の中心周波数の不一致による周波数オフセットと、高速移動体におけるドップラー周波数偏移がシステムに与える影響を解析する新しい手法を開発した上に、3)誤り訂正符号を適応する場合に、現行の無線LANなどの通信規格よりデータの信頼性をさらに高められる高性能インターリーバーを開発した。
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