誘電泳動インピーダンス計測法(DEPIM)を応用して,病原性ウイルスを迅速かつ簡便に測定する手法の開発を目的に研究を行った.アデノウイルスやロタウイルスを用いて,検出できるか試みた.最初に,蛍光染色ウイルスを用いて,それぞれのウイルスの誘電泳動特性を明らかにした.そして,DEPIMを行ったところ,その感度は数十 ng/mlであった.この感度は十分高いものではなかったので,高感度かつ選択的にウイルスを検出するために,核酸増幅法と組み合わせることを考えた.新たに,微粒子誘電泳動を用いたDNA検出法を考案し,これによってウイルスを高感度かつ選択的に検出できることを示した.
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