まず,システムノイズと安定性との関係が非干渉となるような条件を導き、概不変集合(確率1で不変集合となるような集合)への安定化が可能となる条件を導いた.次に,確率漸近安定性を保証する確率リャプノフ関数の形を二回連続微分可能に限らないようにすることで,確率漸近安定化できるシステムのクラスを拡大できることを示した。そして,確率積分入力状態安定性(確率iISS性)の十分条件を明らかにするとともに,概有界安定性を局所概漸近安定性という名前で提案した。また,ウィーナ過程が安定性を増強させる現象についての解析を押し進め,複雑な非ホロノミックシステムが白色雑音によって安定化される十分条件を導いた。
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