太陽フレアや磁気嵐により引き起される電離圏擾乱は,衛星通信や衛星放送に影響を与え,衛星を利用したGPS測位技術の誤差原因となっている.電離圏擾乱のような特異な問題を解明するためには,電場,中性粒子の運動量に加え,プラズマ物理の基本パラメータである電子密度の観測が不可欠である.鉛直方向に電離層を面的観測する手法として,ロケットGPS-TECトモグラフィ法を提案する.本研究では,提案手法を計測技術として確立することを目的とし,(ア)観測ロケット搭載用GPS-TEC観測装置の開発と性能検証,(イ)ロケットGPS-TECトモグラフィ法に適したトモグラフィ解析手法の検討,を行う.
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