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2015 年度 実施状況報告書

リユース橋梁のための主桁連結構造の設計法確立に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 25820201
研究機関京都大学

研究代表者

鈴木 康夫  京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (50431698)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワード1800MPa級超高強度ボルト / 高力ボルト引張接合 / 高力ボルト摩擦接合 / 溶射 / リユース橋梁 / 仮設桁
研究実績の概要

本研究は,組み立てと解体が容易なリサイクル/リユース橋梁の部材連結構造を具現化するためのブレークスルー技術として,これまでに申請者らが提案してきた高力ボルト引張接合と高力ボルト摩擦接合とを併用した新しい主桁連結構造の高強度化および設計法の確立を目的としたものである.
平成27年度は,本研究で対象としている高力ボルト引張接合と高力ボルト摩擦接合とを併用した連結構造のうち,鋼I桁のフランジ接合に用いる高力ボルト引張接合の高強度化を目的として,従来の1,000MPa級高力ボルトに対して1.8倍程度の強度を持つ1,800MPa級超高力ボルトを用いた引張接合の力学性状を有限要素解析により詳細に検討し,1,800MPa級超高力ボルトの適用可能性と実用化する際の課題をまとめた.その結果,1,800MPa級超高力ボルトを用いた引張接合では,ティーフランジにもSBHS材などの高降伏点鋼や厚板を用いることで継手の高強度化が可能となること,またティーフランジに従来の鋼材や薄板を使用した場合でも,1,800MPa級超高力ボルトを用いることで接合面間の接触圧力が高くなるため,継手剛性の上昇が期待できることなどを明らかにした.また,その他,鋼I桁のウェブ接合に用いる高力ボルト摩擦接合について,接合面に種々の金属溶射を施した摩擦接合継手試験体を製作し,載荷実験により高力ボルト摩擦接合の高強度化について検討した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初予定どおりに研究が進められている.

今後の研究の推進方策

今年度は,フランジに高力ボルト引張接合を,ウェブに高力ボルト摩擦接合を用いた桁連結構造の試験体を製作し,載荷実験およびFEM解析を通してそれぞれの接合部が伝達する部材断面力の分担割合について検討する.そして,最終年度の研究取りまとめとして,これまでの検討結果を踏まえ,提案連結構造の簡易な強度算定法を提案する.

次年度使用額が生じた理由

実験供試体を当初見積もり額よりも安価に製作できたため,消耗品費の支出が少なくなった.一方で,当初は予定していなかった国内外での学会でも研究成果を発表できたため,それらの差額により次年度繰越金が生じた.

次年度使用額の使用計画

実験供試体の製作費およびひずみゲージ等の消耗品購入費として使用する予定である.

研究成果

(3件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 学会発表

  • [雑誌論文] 1800MPa 級超高張力ボルトを用いた引張接合に関する基礎的研究2016

    • 著者名/発表者名
      鈴木康夫,辛 浩,杉浦邦征
    • 雑誌名

      構造工学論文集

      巻: 62A ページ: 737-746

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 引張接合を用いた鋼I 桁連結部の力学挙動と曲げ強度算定法2015

    • 著者名/発表者名
      辛 浩,鈴木康夫,杉浦邦征
    • 雑誌名

      鋼構造年次論文報告集

      巻: 23 ページ: 642-649

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] A EXPERIMENTAL STUDY ON SLIP COEFFICIENT OF HIGH STRENGTH BOLTED JOINT WITH METAL SPRAYED CONTACT SURFACE2015

    • 著者名/発表者名
      Yusuke NAKANISHI, Kunitaro HASHIMOTO, Yasuo SUZUKI, Kunitomo SUGIURA
    • 学会等名
      The Eighth International Structural Engineering and Construction Confe
    • 発表場所
      Sydney, Australia
    • 年月日
      2015-11-23 – 2015-11-28
    • 国際共著/国際学会である

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公開日: 2017-01-06  

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