メタンハイドレート(以下MHと称す)を生産する手法の一つとして加熱法が提唱されている.加熱法による生産での地盤内で生じる現象を調査しておく必要がある.本研究では,恒温高圧平面ひずみ型実験装置を用いて,MH胚胎砂の温度および変形挙動を調査した.その結果,供試体内部は熱の移動によって加熱部から温度が上昇し,加熱時に供試体の上下に差圧を与え浸透を誘発させることで,より広範囲まで短時間で温度が上昇する.MHの分解温度まで温度上昇しないMHの安定領域では,分解域から供給されたメタンガスにより,MHが再生成することが示唆された.また,MHの分解に対応して供試体の変形が徐々に生じることが明らかとなった.
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