車軸藻は光合成の過程で炭酸水素イオンを利用することで、水中のカルシウムイオンを固定、体表面に炭酸カルシウムの膜をつくる。この際に水中の重金属イオン等の有害物質を取り込むことで、これらを水中から除去する。さらに、こうして取り込まれた有害物質は車軸藻が枯死、分解した後も水中に溶出することはない。本研究では、こうした性質を利用して車軸藻をファイトレメディエーションに利用する際に必要になる以下のような性質を室内実験によって明らかにした。亜鉛、ヒ素、セシウム等の溶液中では、これらの物質のうち30-40%程度は炭酸カルシウムと結合する形で取り込まれる。
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