本研究では,気液二相流を対象に,実務的な数値シミュレーションの実施を可能とする完全ラグランジュ型数値解析手法としての高精度粒子法の開発を目的とした.研究の第一段階では,粒子法を用いた高精度かつ安定性の高い二相流モデルを新たに構築し,複数のベンチマークテストからモデルの再現性を詳細に検討した.本成果は,Journal of Computational Physics にて発表済みである.開発したモデルでは,対象粒子の周囲に配列する近傍粒子について,各粒子が保持する密度および対象粒子間との密度に関する空間微分を新たに考慮することで,テイラー展開に則した数学的により厳密な密度を対象粒子へ付与する.
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