研究課題/領域番号 |
25820246
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 高知工科大学 |
研究代表者 |
中川 善典 高知工科大学, 経営学部, 准教授 (90401140)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 歩行者 / 交通事故 |
研究概要 |
本研究は、高齢歩行者の交通事故に関するリスク要因を特定することを目的としている。初年度は、(1)事故に遭ったことのある高齢者(とその対照群に対する質問紙を確定させるとともに、(2)A県警察本部・交通企画課の全面的な協力のもと、両群に対する質問紙調査とそのデータ回収を開始することが出来た。その詳細について、以下に示す。 (1)質問紙は、調査協力者の基本属性(性別、年齢、免許保有の有無等)、居住地特性(集合住宅か戸建か、接する道路のタイプ)、視力に関する質問群、記憶力に関する質問群、身体活動の頻度に関する質問群、夜間外出時の格好等に関する質問群、平均的な一日の散歩時間で構成することとした。さらに、事故経験者群については、事故の状況に関する質問も行った。なお、調査に先立つ簡易調査で、一部の質問群についてその信頼性等を確認することとした。また高齢歩行者に関して運転者がどのような認識を持っているかを把握して作問に役立てるため、3名の運転者に運転に関する聞き取り調査や観察等も行った。 (2)調査の実施は、A県警察本部と高知工科大学の分担によって行う体制によって行うことに関し、県警察本部の了承を得た。そして、実際に調査を開始することが出来た。事故経験者群については、プライバシー保護の観点から、警察本部が各警察署に依頼してデータを収集することとした。対照群については、警察署と高知工科大学とが分担してデータを収集することととした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の最大の難所は、データを収集する体制を構築し、実際にデータ収集を開始することであると考えていた。平成25年度は、研究代表者とA県警察本部の交通企画課との間で質問紙の作成と修正とを繰り返し、最終的な質問紙に合意し、同課のバックアップの下、調査を実施することについて正式な了承を得て、データ収集を実際に開始することが出来た。従って、平成25年度に行うべきことは基本的に終えることができたと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、平成25年度に構築できたデータ収集システムを着実に運用していくとともに、質問紙調査の実施を分担してくれているA県警察の各警察署において、実施上の課題として上がってきたものを的確に把握し、それを全体にフィードバックさせていることが重要となる。
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