本研究の目的は、文化遺産の価値を考慮しつつ,ユニバーサルデザインに基づいたアクセス補助設備の整備妥当性を明らかとすることにある。このためアクセス補助設備整備とオーセンティシティの評価を行うととともに、利用者アンケートでは、現状のアクセスビリティに理解を持ち、文化的価値を低下させることを望まない傾向があることが明らかとなった。また、これを用いた感度分析による整備妥当性の検証では、出入口のみの整備であればアクセスビリティが向上しつつもオーセンティシティの低下が抑えられ,導入効果が見込まれることも同時に明らかとした。
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