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2013 年度 実施状況報告書

ロービジョン者・高齢者を考慮した床面サインの有効性とサインシステムの検討

研究課題

研究課題/領域番号 25820251
研究種目

若手研究(B)

研究機関近畿大学

研究代表者

柳原 崇男  近畿大学, 理工学部, 講師 (10435901)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード床面サイン / 視線計測 / 高齢者 / サイン計画
研究概要

本研究は、晴眼者(非高齢者・高齢者)に対し、床面サインの有効性を検証するため、アイマークレコーダーを用い、床面サインをどの程度見ているかに関して調査を行った。まず、非高齢者を対象に床面サインの有効性について調べ検証を行ったところ,サインに気づく確率は吊り下げサインの方が床面サインよりも高いが,吊り下げサインよりも床面サインの方が読みやすさは優れているという結果になった.以上の事から床面サインは健常者に対しても十分有効であるという結論となった.
そして次に、60歳以上の高齢者を対象に床面サインの有効性について調べ検証した。その結果,①高齢者の床面サインと吊り下げ案内に関して見た回数,見た時間に有意な差があることや,アンケート調査の結果から,読みやすさは床面サインの方が吊り下げ案内よりも優れている.②高齢者の床面サインと吊り下げ案内に関して見る距離に有意な差があったことや,高齢者と非高齢者の見る距離に床面サインに関して有意な差があったこと、また,アンケートの結果から,高齢者に対しても発見しやすいのは吊り下げ案内であることがわかった。
以上の結果から床面サインは読みやすさにおいて高齢者と非高齢者を比べてもほとんど差が無く情報を読み取ることができる。サインとしても、有効性の高いものであると考えることができる.ただし,床面にサインがあることはまだまだ認知されていないため、発見性において課題があった。今後は、床面サインの発見性を向上させる取り組みが必要であると考えられる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度は、被験者はやや少ないが、非高齢者9名、高齢者10名の歩行実験を行い、床面サインの有効性を検証することができた。今年度の予定は、概ね完了しているので、ある程度順調に進んでいると考えられる。

今後の研究の推進方策

今年度は、ロービジョン者への対応と、読みやすい床面サインの文字大きさ等について検討を行う。
ロービジョン者にも、晴眼者・高齢者と同様にアイマークレコーダーを用いた視線計測実験を行う。被験者には、アイマークレコーダー実験が可能な比較的視力の高いロービジョン者とする。被験者はロービジョン者10名程度とする。また、ロービジョン者にも床面サインに対するニーズについて、ヒアリング調査を実施する。
読みやすい床面サインの文字サイズについて検討する。実験方法は、実験室の床面に床面サインを置き、評価してもらう。今回は可読最小サイズの文字サイズを検討する実験を行う。

次年度の研究費の使用計画

データ整理用の文房具等の発注が遅れてしまい、次年度使用となった。しかし、基本的には年度内に使用する予定であったことから、研究計画に変更はなく、概ね順調に進んでいる。
データ整理用のファイル等を購入予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 高齢者に対する路面誘導サインの有効性に関する研究2014

    • 著者名/発表者名
      大森清博,柳原崇男,北川博巳
    • 学会等名
      第49回土木計画学研究発表会
    • 発表場所
      宮城県
    • 年月日
      20140607-20140608

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公開日: 2015-05-28  

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