原発事故で発生した放射能汚染物を保管するための遮蔽コンクリート容器の遮蔽性能評価,及び,容器がひび割れ等の損傷を受けた際の損傷度に対するγ線遮蔽性能劣化について,実験及び解析により評価し,以下の結果を得た.(1)格納すべき汚染物の放射能濃度や量などに応じ遮蔽コンクリート容器の最適な壁厚や密度を選択するためのシミュレーション手法の基礎を構築した.(2)遮蔽コンクリートのひび割れ粗さとγ線遮蔽性能劣化の関係を検討し,粗さ指標に従ってγ線透過率が低下するといった想定通りの実験結果が得られた.また,モンテカルロ法による解析によって,当実験結果を概ね模擬することができた.
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