本研究課題では2つの研究目的,(1) 物理的視点に基づく局所輸送メカニズムの解明,(2)応用的視点に基づく都市内環境の評価を掲げ,研究を遂行した.その結果以下の点を示した.(a) 局所運動量輸送に作用する乱流構造の空間構造を明らかにした. (b) 都市幾何形状をパラメータとして,歩行者空間内風速が整理されることを示し,モデル式を提案した. (c) 都市キャノピー内歩行者空間風速の確率性状について,その分布形状が粗度配列にほとんど依存せず,平均風速により超過風速が精度良く予測できることを示した.(d) 都市キャノピー特有な非定常気流場と粗度壁面圧力に明確な相関があることを示した.
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