本研究は、EUおよび加盟国・地域における地域計画と実現方策に空間的結束の原則がどのように適用されているかを明らかにすることで、持続可能な都市地域の形成に向けた地域計画手法のモデルを実証的に導くことを目的とした。 成果として、(1)空間的結束に関連の深い空間計画は見直されつつあり、曖昧な概念を具体化する手段が必要である、(2)空間的結束の主要概念である多核型空間構造を目指す上で広域計画による位置づけは大きな役割を果たすが、都市圏レベルの自律的な地域計画が求められる、(3)その手法として、持続可能性アセスメントの活用、地域計画策定主体の明確化、都市農村パートナーシップの考え方などが有用である。
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