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2013 年度 実施状況報告書

多様化と混在化からみる戸建て住宅地の成熟・持続に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 25820296
研究種目

若手研究(B)

研究機関神戸大学

研究代表者

山口 秀文  神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (60314506)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード戸建て住宅地 / 持続性 / 混在化 / 多様化 / 居住
研究概要

平成25年度は、大正・昭和戦前期に開発され混在化が進んでいる戸建て住宅地西宮市浜甲子園住宅地を研究対象として選定し、文献、地図、Web 上の地図・空中写真情報、既往研究、統計情報収集、予備調査を行った上で、研究を進めた(地図・統計資料の収集、地図情報編集・解析ソフトの使用、現地調査)。以下の調査・分析を行った。
1)開発当初の計画的特徴の把握(既往研究、自治会役員などへのヒアリング)、2)空間変容に関する調査:対象住宅地全体の空間変容過程の調査・分析(敷地の細分化、建物類型・用途の変容と混在化)、3)社会的変容、居住スタイル、住民組織に関する調査(1)国勢調査による人口・世帯の動向と住宅形態と合わせた分析(2)住民の居住スタイルに関する調査(入居経緯、居住歴、職場、家族構成の変化)。
これらから、1960年から2010年敷地の細分化・集約、及び住宅類型・建物用途の実態と人口動態の関係と特徴を明らかにし、大小様々な規模の住宅、住宅類型・用途の混在化が起っていることを明らかにした。特に、2000年代の敷地の細分化により生じた戸建て住宅の増加(54%は敷地面積100m2以下の狭小住宅地)が、2010年国勢調査に現れた若い世帯(特に35-39才、0-4才)の増加に関係し、その受け皿となっている可能性と実態を明らかにした。また、このような住宅地の混在化多様化が若い世帯の受け皿となる住宅の供給、住宅に住むだけでなく店舗や事業所等による生活面の利便性の確保という評価の可能性を示した(日本建築学会住宅系研究報告集に発表)。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

地図・統計資料及び住宅地の混在化、多様化、持続性に関する資料収集、現地調査を行い、研究成果を学会(日本建築学会住宅系研究報告集)に発表した。

今後の研究の推進方策

今後は、平成25年度に調査を行った兵庫県西宮市浜甲子園住宅地(戦前の開発当初は郊外住宅地として開発され市街地に包含された住宅地)の追加調査を行とともに、その他の市街地縁辺部に開発された住宅地や浜甲子園住宅地とは特性の異なる戸建て住宅地における調査を予定している。これらの調査より、研究のまとめを行う。

次年度の研究費の使用計画

資料収集において、インターネットから無料でダウンロード可能なものがあり、有効に活用でき、資料収集旅費が予定より少なくすることが出来た。
次年度使用額は資料収集旅費及び地図等の購入に使用する予定である。
その他当初予定の予算は、資料収集、現地調査、学会発表旅費(25万)、地図資料等の購入(物品費、5万)、資料整理などの謝金(10万)、論文投稿料(その他、10万)で使用する計画である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 敷地と建物用途の変容に着目した戦前郊外住宅地の混在化と多様化-西宮市浜甲子園住宅地を事例として-2013

    • 著者名/発表者名
      山口秀文
    • 雑誌名

      日本建築学会住宅系研究報告会論文集

      巻: 8 ページ: 209-218

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 計画的戸建て住宅地の変容と地域文脈―戦前開発の西宮市浜甲子園住宅地を事例として―2013

    • 著者名/発表者名
      山口秀文
    • 雑誌名

      2013年度日本建築学会大会(北海道)都市計画部門パネルディスカッション資料「成長時代のコンテクスチャリズムから人口減少・大災害時代の地域文脈へ」

      巻: ー ページ: 57-60

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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