研究成果の概要 |
Cuと類似したd電子構造を持つ10・12族元素からなる金属間化合物(NiZn, PdZn, PtZn, PdCd, PtCd)のd電子構造形成機構の解明を、電子顕微鏡ベースの電子エネルギー損失分光(TEM-EELS)測定を用いて行った。金属間化合物の10族元素の原子番号増加に伴い、d電子に起因したバンド間遷移エネルギーが増大することが見出され、金属間化合物の10族元素同士のd電子波動関数の重なりが電子構造に寄与していることを明らかにした。このことにより、10・12族金属間化合物のd電子構造をチューニングする方法が見出され、物性や光学的性質のコントロールの可能性を見出した。
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