研究課題
長尺の高温超伝導線材作製において、超伝導/非超伝導相界面構造を制御することにより、高い電流輸送能力を広い成膜温度範囲で実現できた。この界面構造を制御した酸化物薄膜作製技術を薄膜型全固体電池に展開した。全固体電池開発において、電解質/電極界面における大きな界面抵抗が問題であった。そこで、作製プロセスを最適化させ、清浄かつ欠陥の少ない理想的な界面構造を形成することにより、全固体電池においてこれまでの報告で最も低い界面抵抗の実現に成功した。界面抵抗の大きさは電極活物質と電解質材料の組み合わせだけで決定するのではなく、製造プロセスに大きく依存することを明らかにした。さらに電解液を用いたリチウムイオン電池における界面抵抗の低減および、イオン電導機構解明に取り組んだ。シリコン薄膜を粉砕して作製した鱗片状シリコン負極は一般的なシリコン粒子に比べ優れたサイクル寿命を有している。しかしながら、サイクル経過に伴い被膜抵抗と界面抵抗(電荷移動抵抗)が増加するとともに容量が減少していた。これは、電解液の還元分解生成物がシリコン表面に分厚く堆積し、これによりシリコン粒子間の電子伝導パスが阻害され、失活による容量劣化につながることを明らかにした。
すべて 2016 2015
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 3件、 謝辞記載あり 5件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (11件) (うち国際学会 3件、 招待講演 1件)
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