HCP単相やBCC単相、HCP+BCC二相組織を呈するMg-Sc合金を作製し、機械特性、特にビッカース硬さに関して系統的に調査した。HCP単相、BCC単相のビッカース硬さを計測したところ、それぞれ115、100Hvであった。また、BCC単相の試料(16.8at.%Sc;EPMAで測定)を様々な温度にて時効熱処理を行った結果、BCC相中にHCP相がBurger'sの関係で析出することが分かり、200℃で5時間時効することで、HCP相は数十nm程度の大きさで高密度に析出し、その硬さは231.5Hvにも達した。この硬さは金属ガラスを除いては、Mg基で最も高い値であった。
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