併用式スパッタ法(RAS法)のスパッタ薄膜(金属ないし金属の不完全反応物からなる金属超薄膜)の構造が、反応工程のラジカルによって化合物化される際に与える影響を明らかにした。スパッタ粒子の運動エネルギーに着目し、その基板到達時の運動エネルギーを変化させることで金属超薄膜の薄膜構造を変化させた。金属超薄膜は3次元的に島状成長しており、その構造はスパッタ粒子の運動エネルギー値によって変化する。島状成長した粒子の数が少なく隙間が多い構造は反応工程におけるラジカルの化学アニーリング効果を効率よく進行させるため結晶性が向上しており、優れた光触媒特性を示すことが分かった。
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